今週のお題「人生最大の危機」
自分の人生を振り返って、これが危機だったかもと思うこと。
・息子がお腹にいる時、週数のわりに推定体重が大きくて、期限までに産まなければ帝王切開だったこと(無事下から産みました)
・2か月間、週1で40度の熱が出て右肺が真っ白で結核の疑いをかけられたうえ、敗血症になったこと
・卒業旅行出発直前に深さ2mくらいのドブに落ちたこと
・国家試験の朝、雪が積もっていて、送迎してくれた母の車がスリップして川に落ちそうになったこと(無事合格しました)
ふと思い浮かんだことは大体これくらい。
でも、どれも人生最大かというと、ちょっとしっくりこない。
その時はヤバい!と冷や汗かいても、時がたてば笑って話ができるレベル。
逆に、とても笑って話せない、他人にも話しにくい危機となると、アレかなと思い当たることがひとつ。
アレです。アレ。
そう、生理。
中学1年生のころ、吹奏楽部に入っていて、夏に家から30Kmくらい離れた田舎の宿泊施設で合宿がありました。
合宿2日目の昼、ふとトイレに行くとパンツが赤く汚れていたのです。
血の気が引いて、思わず泣きそうになりました。
どうしよう! ナプキン、ない! 生理用のパンツもない!
初潮でこそなかったものの、まだ月経周期の計算の仕方や、次にいつ生理がくるか予測する方法も知らなかったので、まさか合宿中に生理がくるなんて思いもしませんでした。
トイレットペーパーをクルクルに丸めてパンツに押し当てて、ジャージのズボンに血が染みていないことを確認してから、おそるおそるトイレを出ました。
練習場に戻ってしばらくおろおろ、右往左往。こうしている間にも血が出ていて、トイレットペーパーでの応急処置にも限界が近づいていることは分かっています。でも、生理のことって恥ずかしくて言いづらく、切り出しにくいのです。
勇気を出して、一番ナプキンを持っていそうで、かつ口のかたそうな友達にこっそり相談しました。こころよく夜用のナプキンを1枚貸してもらい、ほっと一息つきました。
しかし、生理はおよそ1週間続くので、ナプキン1枚手に入れただけでは根本的な解決にはなりません。
合宿は今日を含めまだ3日あり、最低でも昼用が10枚、夜用2枚は欲しいところです。
海と山しかない宿泊施設だったので、周囲にナプキンを手に入れられそうなスポットはなく、しかも中学生らしく手持ち金は500円くらい。必要な量のナプキンをそろえるにはとても足りません。
公衆電話から親にSOSすると、数時間後にナプキンと生理用のパンツをたっぷり届けてくれ、事なきを得ました。
それ以来、突然の生理を何の準備もなく迎えることが怖く、旅行に行くときには必ずナプキンを持っていきます。みんなしている、当たり前のことかもしれませんが。
中学生の私にとって、生理がきたのにナプキンがないこと、さらにそれによって下着や服を汚してしまう、服に赤いシミが出て周りに生理だとありありと分かってしまうことはものすごく恐怖でした。
今だって、同じ状況になれば人生最大の危機だと思うくらい焦ります。
だから月経周期を計算して、次の生理がいつ来るか予測し、そろそろかと思えば小さいナプキンをパンツにあてておき、替えのナプキンも持ち歩いているのです。
しかし、スタートだけ気をつけて汚さないようにすればいいというものでもありません。
生理中、椅子から立ち上がった時にドッと溢れた血でズボンの太ももの付け根まで生ぬるさが広がったのを感じた時、自分のおしりが乗っていたその場所に赤いシミを見つけた時の絶望感たるや……
漏れにも気をつけなければいけないのです。
最近ではナプキンとタンポンを併用して漏れが起こらないようにしていますが、外出先でズボンやスカートまで汚れていた時は一気にブルー、むしろダークブルーになりながら羽織っていたカーディガンを腰に巻き、汚れをなんとか隠しそそくさと退散します。
生理の時ナプキンがないことや、血で服を汚してしまうことが人生最大の危機なんて大げさなんじゃないの、と思われるかもしれません。
しかし、同じような経験のある方なら少しは分かっていただけるのではないかと思います。
あの危機感と絶望感には心が疲弊します。
「生理が〇月〇日〇時にきます。準備をお願いします」という通達があったらどんなに楽か。(ピル使えばいいんだろうけど、いまだに保険効かないし授乳中だし)
絶対に血が漏れない生理用品があったらどんなに嬉しいか。(月経カップってその辺どうなんでしょうか、すごく興味あり)
もっと危機を感じず、生理と付き合えるようになりたいです。