今週のお題「秋の空気」
獅子舞= 正月 or 秋 ??
今週のお題を見た時に、秋の空気と言えば獅子舞か金木犀だなと思ったんです。
今週末、ちょうどお祭りがあるから獅子舞のことを書こうと思い、獅子舞について調べました。
しかし、秋の獅子舞について書きたいのに、調べるとやたら正月というワードが出てくるのです。
まさかと思い、ツイッターでアンケートをとった結果……
【ゆるアンケート】獅子舞は秋のイメージですか?正月のイメージですか?
— えみぽこりん (@ovoemi) 2019年10月21日
圧倒的 正月……!
かの有名ないらすとやさんの獅子舞イラストにも「正月の人気者」との表記がありました。
え、まじ? まじ? え? 正月って? え、え?
理解するのにかなり時間がかかりました。
それでも、「獅子舞は縁起がいいから年賀状にかかれたりもするけど、秋祭りの主役だし、獅子舞といえば秋でしょ!」と強がっていましたが、
獅子舞は新年の季語であると知って完全に敗北しました。
( 参考 獅子舞(ししまい、ししまひ) 新年 – 季語と歳時記 )
え、えー!
獅子舞って正月が一般的なんですね、びっくりです。
「獅子舞=正月」のイメージをすでにお持ちの方にはこの衝撃はお分かりいただけないかと思います。
どれくらいびっくりかというと、カピバラが最大時速50Kmで走ることができると知った時とか、ドラえもんの声優さんが水田わさびさんに代わってすでに14年と知った時くらいのびっくりなんです。
私の住む地域では、夏休みが終わり学校も始まって日常に戻り始めたころ、田んぼのあぜ道や河原にヒガンバナが咲いて、あーもうそんな時期なのねと思っていたら、
コン コン コンチキチキチキ
と獅子舞の太鼓と鐘の音が涼しい風にのって聞こえてくるんですよ。
それで夏は完全に終わって、秋なんだなと実感していました。
だから秋の空気といえば、獅子舞の音だと思ったんです……
「獅子舞=秋」はマイノリティだとは。
まさか、このお題で地域差をこんなに実感することになろうとは。
かなりの衝撃をうけています。
香川県の獅子舞について
せっかくなので、香川県の獅子舞について少しご紹介したいと思います。
香川県には約1200種もの獅子舞があります。
香川県の獅子の特徴は
- 頭部が紙製の張り子
- あごや耳が動く
- 鋭い牙
- 太鼓や鐘のついた屋台
- 大きな鉦(かね) かなり遠くまで音が届きます。
です。
それぞれの地域で見た目が違うのですが、猫のような顔をした獅子舞が多いかなと思います。
ギョロっとした目と、ふわふわの眉が可愛いですね。
顔の色も赤・黒、そして黄色もあるのですが、個人的には黒が好きです。かっこいいから。
秋になると自分の地区の獅子舞の組に参加し、獅子舞の練習をし、その後家やお店・施設などを回ります。
10月になると大詰めで、神社で秋祭りが開催され獅子舞の演舞を披露します。
これが一般的な秋の獅子舞の流れです。
最近は獅子舞の伝統的芸術面が注目され、獅子舞を鑑賞できる場が増えています。
<例>
特に香川県のなかでも木田郡三木町では、獅子舞がさかんに行われています。
YOUTUBEで獅子舞のPVまで公開されています!
これがまたかっこいいので、是非ご覧ください。
【三木町公式PV】獅子舞プロジェクト2018 ~天野神社編~
さぬきの獅子舞推せるポイント
レベルが高いので獅子が生きている
秋になってから猛練習しているので、どこの組も獅子のレベルが高く、生きているとしか思えない動きをします。
香川県の獅子は2人が1頭の獅子に入って演舞することが多いのですが、とても2人でやっているというは印象はうけません。
完全に1頭の獅子が躍っているように見えるのです。
獅子舞は腰を低くする姿勢が多く体力の消耗が激しいので、途中で中の人が交代します。人の入れ替わりが見える、その瞬間にだけ「人」が入っていることを実感します。
それさえなければ生きている獅子が居るとしか思えません。
中の人がそれぞれに技術を習得していて、息があっているからこそできる芸なのだと思います。
バラバラだったら、どうしても人が入っていることを意識してしまうと思いますが、さぬきの獅子はそんなことはありません。
「獅子の生きている感」があります。
この「獅子の生きている感」は頭を振り乱し激しく動いている時よりも、ゆっくり静かに動いている時に感じることができます。
特に、しっぽの動きには注目してほしいです。
獅子の体は呼吸によって僅かに上下する程度にしか動いていないのに、長いしっぽだけがブンッ……ブンッと動いている時、「獅子の生きている感」が増します。
ただ適当にしっぽが動いているわけでなく、間も絶妙なんです。
何かを考えながらしっぽだけ振る、猫のような……
適当に振っただけでは、あんなに生きている感じはでないと思います。
これも中の人のレベルの高さの現れだと思います。
きょうくちがかっこいい
「きょうくち」とは「曲打ち」とかきます。
獅子舞と一緒におどっているキツネや神様などの縁起のいいものを模したこどものことをさします。
そもそもきょうくちは必ずいるわけではなく、地域によってはいないところもあります。
種類や役割は地域や組も色々です。
文献によると、きょうくちは縁起物を模した場合もあるし、目立つためにその時代に流行ったものをとりいれている場合もあるそうです。
この他にもたくさんのキョウクチが居ます。
刺さるビジュアルばかりでたまりません。
ビジュアルが良い
これは個人の嗜好のレベルの話になると思いますが、とにかく讃岐の獅子舞はビジュアルがいいんです。
猫獅子という、猫の顔をベースにした獅子が怖いけど可愛いお顔をしています。
オタク的に言わせてもらうと、顔が良い。それに尽きます。
獅子だけでなく、人もかっこいいです。
真剣に鉦(かね)や太鼓をたたいたり、獅子を演舞する姿、魅力マシマシです。
個人的には黒い足袋が大好きです。 足袋をはいた足がブンブン動くのがかーっこいいです。
獅子舞を見ることができるイベント
香川県の獅子舞をみるために、行こうと思っているイベントが2つあります。
獅子たちの里 三木まんで願。
2019年10月26日(土) 12:00~
ショッピングセンターベルシティ駐車場三木町文化交流プラザ一帯
木田郡三木町で開催される獅子舞メインのイベントです。町中の獅子がやってきて踊りまくります。20mもの長さがある天野神社の大獅子もやってきますよ。獅子舞演舞だけでなく、マルシェやワークショップもあります。今年のTシャツデザインがかっこいいので、着ていこうかと思っています。
獅子舞王国さぬき
2019年11月3日(日)10時~16時
香川県の獅子が集まって演舞をします。有料ですが、獅子頭を作れるワークショップもあります。
おわりに
息子の獅子舞ブームをきっかけに、獅子舞について勉強し、いつしか自分もさぬきの獅子舞を推すようになってしまいました。
来年の秋はもっと早くからお祭りをまわったりしたいです。
※獅子舞の画像を三木町公式ホームページ、獅子舞応援団さんよりお借りしました。ありがとうございます。