ぽっちログ

新人かあさんぽっち 2歳児を育てる記録

紅葉の季節まっただなか、アルコール依存症の父親、私の職場に運ばれる

今週のお題「紅葉」

 

 

紅葉がピークになってきました。

街路樹が赤や黄色に燃える様をみていると、自然は怠けることなく毎日働いて変化しているんだなと思います。

かたや、休職中、毎日休みの私。

ちょっと調子が良くなってきて、また働こうかしらというところでしたが。

なんと、休職中の自分の職場である病院に父親がアルコール依存症の末期症状で運ばれるというグロッキーな現実に、また落ち込んでいます。

ペースメーカーが入っているのに、調子の悪さを酒で誤魔化そうとした父は3日間ウイスキーを飲み続け、家の中で意識不明に。

外出から帰った母が発見した時には呼吸をしていませんでした。

混乱した母は父が失禁していたので着替えさせてから救急車をよび、私の働いていた病院へ。

あちこちボロボロだったのでHCUに収容された時は血糖10、pH6.7しかなくて意識不明、痙攣しまくって肝臓の値もめちゃくちゃでした。

医師からは「よくなっても、家には退院できない。同じことを繰り返してはいけないから、精神病院に入院してアルコール依存症の治療をする必要がある」と説明をうけました。

しかし、説明している間に何度も痙攣を繰り返し、頻繁に痙攣止めを使うので血圧が下がり、心拍も不安定に。

退院のことを話していた医師も「今は手を尽くしていますが、延命の処置をどこまでするか、考えておいてください」と退院どころではないという旨の説明をしはじめました。

あ、こりゃ死ぬなと思いました。

痙攣する父親の冷え固まった腕をさすりながら、このまま死んだ方が本人にとっても、家族にとっても一番良いと思っていました。

しかし、今は意識取り戻しています。

不謹慎で親不孝な私は、クソ野郎め、生き返りやがったと思いました。

意識を取り戻したと母から連絡があった時、「手や足は動くの?」と聞いたら、「管を触ったりして暴れるから拘束されている」と返事があり、やば超元気じゃんと落胆。

翌日には自分でロクに移動もできないくせに、母に「次に来るときは離婚届をもってこい」とイキる始末。超~元気であほ。

親が元気で落ち込むなんてゲスだと思いますが、これから始まる現実を考えるともうしょーがない。

しかも自分の職場でこんなことされてみてくだいよ、恥。恥すぎる。

適応障害で休職しており、戻る可能性は1%くらいはあったけども、これで完全に0になった。

戻れない。恥ずかしすぎる。

親不孝、人間の屑、性格うんこと言われてもかまいません。

私は親の心配より恥ずかしいのが先に立ちます。

もちろん、育ててもらった恩や楽しい思い出もあるから、天高く中指を突き立てているわけではありません。

それでもやはり、父がアルコール依存症の破綻した性格でなかったらあんな痛い思いはしなくて済んだのに、と子どもの私が叫びながら腫れた頭をおさえているのです。

まっぷたつのノートパソコン、尿まみれの母の晴れ着、床も壁もなく飛び散った晩御飯、廊下で酒瓶を抱いていびきをかく父。

やっぱりあの時死んでくれていたらと倫理観蹴っ飛ばした思いが私の胸を掻きむしります。

親だから死んだら悲しい、単純にそれだけの人はすごく幸せです。

病院で働いていた時も、亡骸を前にして「やっと死んでくれた」という家族を何人かみました。

その時、そういう家族もいるんだなとちょっとほっとしました。

私も、親が死んだらきっとそう思うから。

でもそれは子としては正解の姿ではなく、表に出してはいけないような恥ずべきこと。

表向きだけでも泣いてすがって悲しみを表現しなければと思っていました。

でも正解じゃない家族も普通にいると知ったことで、偽る必要はない、その時がきたら素直に思っている行動をしようと心にきめたのでした。

その時は、今回ではなかったようだけど。

そんなことを思い出しながら息子と散歩をしていたら、赤く色づいた桜の木に忘れ物を見つけました。

 

 

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もちろん死んでいるんだけど、死んだことを忘れているみたいにしがみついています。

このセミは台風の強風にも耐えたってことです。すごい。

いつまでここにいるか、この先をみまもりたいと思います。現実のことは忘れて。