チェンソーマン第52話「失恋・花・チェンソー」を読みました。
恥ずかしながらいつもはジャンプ本誌を立ち読みして、好きな作品の単行本だけ買っております。チェンソーマンもそう。
でも、今週はジャンプ本誌を買いました。
今週のチェンソーマンは映画でした。
何度も繰り返して観たくなる映画。
だから早く手元に置いておきたくて、ジャンプ本誌を買いました。
そしてなんでレゼ編だけでもジャンプ本誌を買ってなかったのか悔やんでおります。
レゼ編をもう一回最初から読み直したい!のに!手元にジャンプがない~!!!
何で買ってないんだ! あ~~~っ
以下めっちゃネタバレしています。
まず、このレゼ編の存在が大好きです。
前回の血なまぐさい話から、突如始まるラブコメ、かと思いきやハニートラップ、そして戦闘……訪れる静かな結末。
始めから終わりまで、1本の映画のよう。
デンジの人間らしいところが現れていたのも、レゼ編の特徴だと思います。それが良かった。デンジくんのことがもっと好きになりました。
今回、レゼのセリフがほとんどありません。
吹き出しでのセリフは全くなし。
最後の方に、
「なんで…
初めて出会った時に殺さなかったんだろう
デンジ君 ホントはね
私も学校いったことなかったの」
のみです。
他のレゼの感情や考えは、絵によって巧妙に演出されています。
言葉ではなく映像で魅せることで、今回の映画感が増しているのかなと思います。
特に感動したのは以下のシーン。
- 新幹線のホームで花をもらい、デンジが以前くれた花のことを思い出し、デンジのところに行こうと決意する。
- デンジの待つ喫茶店に向かう足取りが段々早くなっていく。
- マキマが現れたがすぐにピンを引かず、迷っている。(ピンを引いて戦うとデンジが気付いてしまい、マキマにデンジまで殺されてしまうと思ったので迷っている、と思われる)
- 死んでいくレゼの視線の先に、喫茶店で待つデンジの後ろ姿がある。(目を開いたまま、デンジを見続けたまま死んでいるのが悲しい)
ソ連のモルモットとして生きてきたレゼがデンジの元に向かった理由。
それはデンジのことが好きだからというより、デンジといた時間が楽しかったからなのかな、と思いました。
モルモットとして人間らしい暮らしをしてこなかったレゼ。
そんなレゼに、デンジは希望の光をともしたのかな……。
だから一人で逃げず、デンジの元に向かうことを選んだんだと思います。
それはかなわなかったけど。
正直、前回の話でデンジくんが荷造りした時は、ちょっとデンジくんのことを疑っていました。
レゼから銃の悪魔のことを聞き出す作戦が実はあるのでは、いやでも、デンジくんだし……と思っていましたが、やはりデンジくんはデンジくん、すごくまっすぐな男でした。
喫茶店で花束を抱えてレゼを待つデンジくんをみて、何も裏なんてない、本当にただレゼを待っているんだと分かりました。
疑ってごめんよ、デンジくん。
今から逃走するというのに、花束を持っているという君のバカなまっすぐさが私は大好きだよ。
そして久しぶりのパワーちゃんに、ちょっと救われた。
こういう子がいるのいいよね、パワーちゃん好き。
レゼが死んで、デンジくんは公安に残ったままで、デンジくんの日常が元あったように戻っていきました。
レゼが死んだことはすごく悲しいんだけど、日常が元に戻ったことでちょっと安心した気持ちもあります。
レゼ編はこれまでのチェンソーマンのなかでもちょっと非日常な感じがあったので、それが終わったから今度はまたあの日常がやってくるんだという印象をうけました。
(とか言って、正月明けのチェンソーマンでこれ以上の非日常がぶっこまれる可能性もあるとにらんでいます。タツキ先生は何するか分からないから)
それにしてもマキマさんは怖い。
ます、ネズミを操りながら現れるのが怖い。
ソ連のモルモット(ネズミ)であるレゼと、操る側の人間であるマキマさん。
その対比によって浮き彫りになるマキマさんの力の強さが怖い。
都会と田舎のネズミの話のくだりを知っていることも、今までのレゼとデンジを監視していたようで怖い。
犬にかみ殺されるネズミを見ると安心する、だから田舎のネズミが好きという理由も怖い。
レゼが死ぬとき、少しマキマさんがほほ笑んでいるのは、「田舎のネズミが殺されて安心する」から? 怖い。
レゼの血が日の丸のように綺麗に丸になっているのも、ソ連(ロシア)への宣戦布告のようで怖い。
デンジくん、本当にマキマさんが好きなの?
正直、私はデンジくんがレゼを好きになってちょっと安心した時もあったんだよ。
まあレゼも自分を殺そうとしてくるやべーやつだったんだけど。
それでもマキマさんよりはましだったと思うよ。
何度も、何度も読み返したくなる漫画に出会えて幸せです。
でもこういう時、感想や考察を上手にすすめていく頭がないことは悔しい。
もっといろんなことを知っていたら、考える力があったら、新しい発見があっておもしろいんだろうな。
しかし、残念ながら自分の頭では以上の感想が限界なので、他の方々の感想を読みに、ツイッターをパトロールしてまいります。
では、また。